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中小工務店はローコスト住宅に手を出してはいけない。

 

「安くていい家が欲しい。」

それは家づくりをしている誰もが思う願い。

 

じゃ、「安い家を建てれば売れんじゃね?」と工務店が安易に手を出してしまいそうになるローコスト住宅。

 

かく言う私もその一人でした。今回はその時の失敗談をお話しします。

 

 

ローコスト住宅商品のつくり方

中小工務店がローコスト住宅を商品化するには、自社でオリジナル住宅を開発するか住宅フランチャイズ(FC)に加入するかの2つの方法があります。

 

自社で商品開発の方法は、以前のブログでお話ししましたので、それを読んでください。

中小工務店には住宅商品が必要か?

住宅商品化に欠かせないもの(商品コンセプト)

住宅の商品化に欠かせないもの(標準図面と標準仕様)

住宅の商品化に欠かせないもの(協定単価)

住宅の商品化に欠かせないもの(複合単価)

商品化に欠かせないもの(施工ルール)

 

住宅FCでは、仕様から工法だけでなく、金額から商品名、そしてチラシやHPを使っての売り出し方法まですべてパッケージ化されたローコスト住宅商品があります。

または、コンセプト+ローコストを組み合わせたノウハウを売るフランチャイズもあります。

 

私どもがローコスト住宅を導入した結末は?

輸入建材を使った住宅商品をオリジナルで商品開発して売り出していた住宅事業を始めた当初、はっきり言って売れませんでした。

当時は自社土地も建築条件付きで売っており、輸入住宅もどきのコンセプトを付加価値にしていたので、土地は気に入ったけど、建物が・・・という方が結構いらっしゃいました。

営業マンからも「家がもっと安ければ売れます。」と何度も言われていました。

 

こうして、なかなか結果がでず焦りまくっていた私は、500万円だしてNACさんの提供するアキュラシステムに加入しました。

 

当時タマホームやアイフルホームなどが坪25.8万円や坪29.8万円など大々的にチラシを出しており、ローコスト住宅が流行りでした。

そんな流れもあり、ローコスト住宅の商品化をした私どもの家もそこそこ売れました。

 

ただ問題も多数起こりました。

 

まず、品質が落ち、クレームがものすごく増えました。もともと親会社が地元で何十年も続く建設業で、品質の良さが売りでした。

 

ローコスト住宅の商品開発をする際、業者とすごく安い金額で協定単価を組んでいたため、業者もはしる仕事(一刻も早く仕事を終わらせるために急いで造る様)が普通になっていました。

 

ちょっと注意をすると「この単価では。」という答えがすぐに返ってきました。職人がはしった仕事をするため、工期は短縮はできたのですが、その分現場はいつも騒然として汚かったです。

当時入社をした大工出身の現場監督にあとで聞いた話ですが、当時の現場や建物は本当にひどかったようです。

 

また、質が落ちたのは品質だけではありませんでした。

 

ローコスト住宅に手を出した結果、私どもが絶対に忘れてはいけない

「いい家を建てる」というプライドと自信を無くしてしまいました。

 

その風潮は、職人から現場監督へ。そして営業マンやトップである私にも及びました。

こんな単価だからしょうがない。と言い訳をする職人を注意と指導ができない現場監督。クレームが増え、それを直に受ける営業マンやトップの私。最後にはクレームを言うお客が悪い。と本末転倒になる次第。社内の雰囲気も最悪でした。

 

こうして悪のスパイラルが続けば続くほどみんなのプライドも自信も無くなっていきました。

 

もちろん、ローコスト住宅に手を出したのがすべての原因ではありませんし、競争力をつけるためにもコストダウンは必要です。ただ、私は中小工務店ならではのやるべきローコスト住宅対策があると思います。

 

その話はまた別の機会でお話ししたいと思います。

 

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