現場でやらかした失態(たばこ)
2019年10月25日
受動喫煙対策を強化する改正健康増進法が成立し、多くの人が集まる公共施設や屋内で禁煙となりました。既に一部施行し、2020年4月に全面施行になります。
このような禁煙トレンドに伴い年々喫煙者が減る一方で、建設業界では、いまだたばこを吸う人が多いような気がします。特に現場監督や職人さんに。
既に大手ハウスメーカーをはじめ、多くの住宅会社の現場では、全面禁煙が当たり前になってきましたが、私どもでは中々完全禁煙が進まず、これまでに色々な失敗を重ねてきました。
たばこで犯してしまった失敗の数々
5,6年前までは、現場内に灰皿を設置して、喫煙コーナーを設け、そこ以外では禁煙を徹底していました。それでも、
「現場に落ちてましたけど、どうなってるんですか?」
とお客様にたびたび注意される「吸い殻」
ずた袋を持って、現場内のゴミ拾いをすると、落ちている吸い殻。日ごろから何度も何度も注意をしているのに、なぜか落ちています。だいたい場所で、どの業者が吸っていたかと推測して訪ねても、私ではない。との答え。
ある時は外構業者が駐車場の土間打ちをしている際、吸い殻を中に捨ててそのまま上から土間コンを打っているのをお客様が見つけました。
理由を聞くと、職人さんとしては、コンクリートで隠れてしまうので、問題ないのでは。とのことでした。昔の土木業者もこんな考えを持っていました。
また、作業中だけでなくやっぱり現場の長年の習慣となっているのは、休憩時の一服ですよね。
10時と15時の休憩時には、職人さんがみんな集まってのだんらん。コミュニケーションも良く取れるので、こうした場はとてもいいと思うのですが、やはり一服につきものが、たばこです。職人さんに喫煙者が多い理由の一つに、この現場での一服があると思います。
余談になりますが、休憩中、話に盛り上がるとどうしても大声でしゃっべってしまう職人もいて、「うるさい!」と近隣の方から注意を受けたこともあります。
たばこで私が経験した一番ひどかった事件があります。これは、私が住宅事業を始めたころに起こりました。
上棟して間もない日曜日の朝、お客様から「今からすぐに現場に来い!」とお怒りの電話。
すぐに駆け付けると、そこには目を疑うような光景を見つけてしまいました。
それは、土台の上に捨てられた吸い殻。そして、その近くの柱には黒いシミが・・・
くわえたばこで作業をしていた大工さんが、吸い終わったたばこを柱でもみ消していたのです。
その大工さんは60近いベテランの大工で、息子3人も大工でした。そんな大工さんが、まさか・・・!!という想いと、悲しさでいっぱいになりました。大切なお家を傷物にされたお施主様は、それ以上悲しく悔しい気持ちだったと思います。
こうした問題が多く起こり、その度にその職人さんだけでなく、みんなが集まる定例会議で何度も何度も注意をし、話し合ってきました。最終的には、現場を車内以外で全面禁煙としました。
ただ、職人さんが絶対に禁煙を遵守していたというと、そうではなかったと思います。禁煙にした結果、現場内の吸い殻は劇的に少なくなりましたが、休憩中は、吸っていたかもしれません。恥ずかしながら、私の統率力のなさが原因だと思います。
やはりお施主様の気持ちを考えると、大手ハウスメーカーのように、現場内の完全禁煙を徹底するのが一番だと思います。